経営理念の前提になる哲学について

経営理念を語るには、その前提となる哲学(宇宙論、存在論、実践論)を提示しなくては、その方針が立たない。以下に述べてみたい。

  1. 宇宙剖判は、創造の一者の無限に発露して尽きない大生命意志の自己転開として始まった。拡張されていく広大無辺のこの宇宙の時間と空間には、一者の創造の意志が充満している。
  2. その意志によって産み出された人間生命も、また創造の意志によって生きている。
  3. 人間にとってこの時空間の全てが、一者を知るための手立てであり、道である。
  4. 今ここにある全ての存在は、一者から共に分かれた平等の存在である。
  5. 人間は、「今ここで」誰もが一者の創造を体験できると同時に、創造の意志を発揮する可能性と能力を秘めている。
  6. 人間にとって、今ここに生きているという自覚が、自己が自己に還る端緒である。
  7. 人間が人間に還ることを可能にしているものが時空間である。
  8. 時空間こそが、一者が人間に与えた慈悲であり、愛である。
  9. 人間は共に生きるなかで、この慈悲を分かちあい送りあうために生まれてきた。
  10. 始原の一者に存在していたであろう自覚の形式は、人間にとって声であり言葉である。
  11. 言葉は意志であり、生命であり、知性である。
  12. 宇宙剖判より、今ここにある変わらざる生命の存在形式を言霊(ロゴス)と呼ぶ。
  13. 初めにロゴスあり。全てはロゴスによって創造されたものであり、それに因らないで創造されたものはない。