TransTech

Google、Facebook、Apple、Amazon をはじめ、シリコンバレーの企業の幹部たちは、日々、瞑想を行い、かつては、ヒッピーのためのアンダーグラウンドなフェスであった、バーニングマン(Burning Man) に、こぞってでかけているといいます。

彼らは何を求めているのでしょうか。それは、これまでとはまったく異なる新たな価値観との出会いであり、非線形で飛躍的な (exponential) 自己成長です。そのためには、意識に変容をもたらす必要があるということに、アメリカの先端を走る人たちはみな気づいています。

古来、世界中で、人は「マツリ」を通して日常とは違う意識状態に入り、そこでの意識の変容体験を大切にしてきました。これは日本も同じです。日本では「政」を「まつりごと」と読むことからもわかるように、「マツリ=祭り、祀り」が大切にされてきた国です。そして、すべてのものに神が宿り、すべてのものに神を祀る文化をつくってきました。

トランスフォーマティブで融通無碍な文化を持った日本人もまた、トランスフォーマティブな考え方を取り入れることで大きく進化すると私たちは考えています。そして、そういったトランスフォーマティブな体験をすることができるテクノロジー = トランステック(TransTech:Transformative Technologyの略) が、今アメリカで注目を集めています。

マズローの欲求には『第六段階』があった

トランステックとは、メンタル、感情、心理面において人間の進化を支援する技術を指します。

マズローが唱えた『欲求の五段階説』では、人間の欲求の最上位にあるのは、道徳性や創造性、自発性をベースにした「自己実現」であるといいます。それは成功哲学などでも引用され、「自分の可能性を最大限に発揮して理想の人生を手に入れて幸せになる」という考え方に繋がっていきました。

しかし、マズローは死の直前、この「自己実現」欲求の上位に「自己超越」欲求が存在することを主張していました。それは、コミュニティ発展欲求、つまり、国や世界(社会)の幸せを求める利他的な欲求です。これまで最上位にあると考えられていた「自己実現」は、実は「自己超越」があってはじめて、副次的結果として達成されるという考え方です。彼は、自己超越には以下のような特徴が見られるといいます。

自己の超越、真・善・美の融合、他人への献身、叡智、正直、自然、利己的個人的動機の超克、『高次』の願望のための『低次』の願望の断念、増大する友情と親切、目標(安静、静謐、平和)と手段(金銭、権力、地位)とのやすやすたる区別、敵意・残忍・破壊性の減少

トランステックが目指すもの

トランステックは、AI などの進化により社会が急激に複雑化するなかで、人類が幸福に生きることを可能にする技術です。従来の技術がマズローの欲求の第一段階(生理的欲求)と第二段階(安全と安心の欲求)を対象としているとすれば、トランステックは第三段階(愛と所属の欲求)、第四段階(承認・尊重の欲求)、第五段階(自己実現欲求)、そして第六段階(自己超越欲求)を対象としたものです。

TransTech Conference の主催者によると、トランステックは人間の精神の状態によって、以下のように適用されるテクノロジーが異なります。

  • うつ病やノイローゼなどの精神疾患を抱える人を支える技術
  • 精神疾患はないが学校や企業などにおいてうまくやっていくことを助ける技術
  • 社会でうまくいっているが、さらに精神的な技術を高めるための技術(自己超越を含む)

したがって、トランステックとは「人間の幸福への欲求を満たすのみならず、その本質を進化させ次の文明へと移行させるための技術」とも言えるでしょう。

300兆円を超える市場規模

IT 時代の巨大企業の象徴とされる GAFA が、社員の福利厚生の一環、そして業績の向上を目的としてマインドフル瞑想を積極的に導入していることは有名で、トランステック業界に強い興味を示しているようです。事実、トランステック市場は 300兆円を超えると試算されており、自己超越を実現するための技術が今後のビジネスの中心的な位置を占める可能性が高いと考えられます。

トランステック・カンファレンス2018 今後の「変革技術」市場の動向
(許可を得てnetenで翻訳し、字幕を追加した動画です)

日本から唯一の出展者として参加

2018年の11月9,10日の両日、アメリカのシリコンバレーで開催されたTransformative Technology Conference(TTC) は4年目を迎え、サイエンティスト、スタートアップ、VC、組織開発コンサルタントやコーチ、メディテーターなど約 1,000 名ほどが集まり盛り上がりを見せました。

Conferenceの様子

トランステックがもたらすWell-Being市場は、自己啓発、予防医療、メンタルヘルス、感情認識、ヨガ・瞑想、ウェルネス観光/不動産など多岐に渡るとされています。アメリカにおいては、様々な産業において、その発展のために、Transformationが不可欠になるとされているのです。

具体的なテクノロジーとしては、知覚変容をもたらす VR/AR、脳神経や生体情報を可視化し、フィードバックする技術(Neuro / Bio-feedback)、脳神経や生体に直接刺激を与えて意識変容を加速させる技術(Neuro / Bio-stimulation)、物理的な変容/拡張を伴うロボティクス、バイオテック、スマートメディスン、基盤としてのビックデータ、AI、センサー、App など十数種類のテクノロジーが定義されています。

私たち neten Inc. は今回、日本からの唯一の出展者として、出展しました。

netenブースの様子

私たちは 2000年の創業より、「意識に変革をもたらし、人類を意識進化させるテクノロジー」の研究開発に一貫して取り組んできました。それは、人を構成する全要素である「Consciousness-Spirit-Mind-Emotion-Body」のそれぞれに対する最適なアプローチを Performance Solution として統合的に提供することによって実現するものです。

そして、TransTech Conference に出展者として参加し、来場者の皆さまに実際の技術・製品に触れていただいたことで、これらの技術が今後、トランステックの技術においても存在感を示すものであることを改めて確信しました。

TransTech Laboratory 本部

トランステック業界の中心的人物である TransTech Lab のJeffery Martinは十数年かけて「さとり」の特徴を研究し、その結果を自著『FINDERS』としてまとめました。何千人も「悟っている」と言われている人たちを対面でインタビューし、認知、知覚、記憶、感情などを分析するための質問によってデータを記録したもので、世界で一番大きな「悟り」の研究と言われています。

自著を通して、意識変容によって人がそれまでとは違ったパフォーマンスを発揮するという研究報告を公開し、これまで市場に出ている数多くのトランステック製品を試してきた彼が今回、実際に私たちの製品を体験し、その効果に驚くとともに、これまでにない画期的な技術であると賞賛いただきました。

現在、neten では、自社技術・製品の米国での展開を進めており、現地の大学関係者や精神科医・臨床心理学博士との臨床実験をはじめとする共同研究をおこなっています。