報告者 七沢智樹 

報告日 2019/05/03

ハニカムマットが導く無重力感覚

ハニカムマットは、力・衝撃に対する吸収性により、身体の接地面からマットにかかる体重(重力)を吸収分散します。それにより、ニュートン力学における運動の第三法則である「反作用」の力、つまりマットの接地面から伝わる「抵抗」 が体感として軽くなります。

ハニカム構造とは?

ハニカム構造(英語:honeycomb structure)とは、正六角形または正六角柱を隙間なく並べた構造です。ハニカムとは英語で「ミツバチの櫛(=蜂の巣)」という意味であり、蜂の巣の多くがこのような形をしていることから名付けられています。

自然界には、このような幾何学的な構造が多く存在します。それは古代人にとってはある種の神秘だったかもしれません。

やがて時代が進み、数学者のピタゴラスにより、すべて同じ形状で平面充填が可能なのは三角形、四角形、六角形しかないことが証明されました。

また力学的に三角形と四角形を比較すると、三角形が変形しにくいのに比べ、四角形はより変形しやすくなります。六角形は、ある一方向から力が加わった際、その力を残りの5方向にまで分散することができます(事実、ハニカム構造の衝撃エネルギーの吸収性は、サッカーゴールのネットや、飛行機の翼や壁、新幹線の床、人工衛星の壁など様々な場面で応用されています)。

六角構造の平面充填による力の分散

あまねく惑星において、すべての物質にはその星の中心に向かおうとする引力が働いています。

人が重さ(重力)を感じるのは、物質が星の中心に向かおうとする力学(例:落下)に「抵抗」するときです。例えば、自由落下しながら、同時に手のひらに物質を載せていると、物質や自らの重さを感じなくなる「無重力」を体感できますが、地面に着地した時点で再び地面からの反作用の力(抵抗)を受け、「重さ」を感じることになります。

ハニカムマットでは、身体の接地面からかかる体重が六角構造によって吸収分散されることによって、それだけ接地面から受ける「抵抗」が軽くなります。それにより、前述の自由落下のような力学的環境へと近づくことにより、「無重力感覚」(体重を感じにくい状態)を生み出すと考えることができます。

音響エネルギーの密度差による浮揚感

音場内にある物体に一定方向の力が作用する現象は「音響非線形現象」として古くから知られており、様々な研究論文が発表されています。なかでも、物体自身が反射板となり、音波の放射圧を直接受けることで板状物体が浮揚する現象は「近接場音響浮揚現象」(下図参照)とよばれ、半導体やガラス液晶基板の製造ラインで応用されています。

図:近接場音響浮揚現象

このような形で浮揚物体に働く力を説明する「音響の非線形現象」を生み出す要素のひとつとして、「音響放射圧」が挙げられます。

音波が存在する媒質中に物体が置かれると「物質との境界面を押す圧力の差」によって音響放射圧が発生し、直流的な力(放射圧=浮揚力)が働きます。

LOGOSTON Surf Bedにおいては、チタンの振動板と人との間に多数の六角構造の「小部屋」、すなわち空間(気体の媒質)が存在します。人体の皮膚を境界としてエネルギー密度の差が生じることで、密度の高いほうから低いほうへと、上向きに放射圧(浮遊力)が働く物理的環境となります。

※六角構造の平面充填の力の分散による抵抗感の減少、そして下から働く音響浮揚の力学は、アイソレーションタンク(海水)における浮揚感、または無重力感覚と類似すると考えられます。


ハニカムシリコンマットは、アコースティックベッド音響ベッド)の重要な要素技術として特許を取得しています(特許第5686362号)


この技術は、次の技術をもとにしています。

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